ファッションビジネス用語集
ファッションビジネス用語集
委託仕入商品
ある一定期間、納入側から預かって販売を委託される形状をとる商品を指します。
余ったら返品しますが、店舗に商品を置く間は一時的に所有権は小売にあり、メーカーは一旦売上を計上します。
買取仕入商品
小売店がメーカーから商品を買取り、販売することを指します。
買取りであるにも関わらず返品も可能になっている等、現状は曖昧な取引形態が問題となっています。
消化仕入商品
小売店に商品を納めた段階では売上を計上せず、メーカーは商品が売れた段階で、売れた分だけの売上を計上することを指します。 ※アパレルメーカーの方向としては、SPA型・卸売特化型(PB[プライベートブランド]共同開発型)など考えられますが、いずれのケースも「すべての原点は店頭にある」というSPAの発想のもと、前売データ(店頭売上)を前提として考えることが重要です。
MD
Merchandisingの略。MDとは「品揃え計画」ならびに、広くは「ものづくり」を指します。 Merchandiserの略の場合もあります。ブランドコンセプトに基づき、数量・コストを考慮して計画的に商品化し、商品コントロールを含め、小売店に販売するまでの一連の業務または担当者のことを指します。
■質のMD
Ⅰ.ブランドコンセプト・ターゲットと顧客の動向に基づき、マーケットに受け入れられる商品を提案する。もしくは、自らマーケットを創造します。
Ⅱ.商品企画担当者として、企画の意図を店舗側に伝えます。
■量のMD
Ⅰ.商品企画から再編集まで、全ての段階のオペレーションを、店頭のMD を軸として統括します。 Ⅱ.MD展開内容を店舗に伝えます。

※本部の商品コントローラーは、金・土・日に店舗が売上(金曜の午後には店舗フェイス、在庫を最高の状態にする)取れるように、月曜日に先週(月〜日曜)の店舗別の売上を検証し、基本的には火・水に配分・出荷し、木・金(午前)までに商品が店舗に到着する週次MD業務をおこないます。ただし、店舗に追加補充が必要になった場合は月〜金でも出荷を行います。週次の仕入・配分の流れが分断しないようにブランド本部(質のMD、量のMD)と物流センターがおこなうことを明確にしておくことが重要です。
MD週
マーチャンダイジング用の暦を指します。基本的には1月の第1週(月〜日)から割り振り(前年の12月の最後の月曜日をその年の第1週とする場合もあります)、1年を52週に区切り、その連番を表わします。
※アパレル業界では従来シーズン単位で行っていた業務サイクルを、ロス削減・予測精度向上という観点から月次から週次へ短縮することが必要とされています。その時に業務サイクルを構築する上でMD週を基本に考えることが有効です。
これによって業務のスピードアップと在庫回転率の向上を可能とし、短サイクルでの仮説立案と検証ならびに計画との乖離に対するアクションを実施でき、収益向上を導き出すことができます。
SKU
Stock Keeping Unitの略で、在庫管理対象物の最小単位を指します。(ただし、雑貨の場合は、SKUでは必ずしも単位が特定できないこともあります)。アパレル商材では、一般的に品番/サイズ/カラーの分解機能をもつ単位で管理されています。
※ロスの削減の為には、週次業務のサイクルの中で、商品に対するアクションをSKU単位で管理し、在庫状況の把握と現状に応じた配分・店舗間移動、販売指示を繰り返すことが必要です。これによって、業務の精度向上を図ることができます。
卸単価
SKU単位での卸店への販売価格を指します。※卸店に対して掛率で取引をする場合は、SKUごとの小売り単価に掛率を乗じたものが、各々のSKU単位の卸単価となります。掛率での卸単価で取引をしない場合は、各々のSKUごとに卸単価を決める必要があります。
回転率
ある期間において、平均在庫量に対して売上数量が何倍くらいになっているかを示す指標を指します。
※店頭在庫の回転率を上げることは、業務効率化・ロス削減に向けた重要施策の一つです。
掛率
SKUごとの小売単価の小売店へ販売する、契約に基づく割合(率)を指します。
カットオフ
棚卸実施にあたって、棚卸の取り漏れをなくすために物流センターからの出荷を一定期間停止することを指します。
キャリー品
販売期間を経過し、次シーズンまたは翌年に販売する商品を指します。
継続商品
シーズンを問わない商品を指します。
※継続商品も市場の変化に合わせて素早いアクション(店間移動・マークダウン・アウトレットショップへの移動・返品等々)を起こす事が重要です。
再編集
販売を開始してから一定期間経過した後、商品による売れ行きの違い、店舗により売れ行きの違いなどが発生した際に以下のような処理をすることを指します。
・商品を売れていない店から売れている店に移動する。(再編集のための店舗間移動)
・商品価格に問題があると判断し、販売価格を下げる。(売価変更/期間値引き)
・アウトレットショップ等で最終処分する。
・上記いずれを実施しても全く売れないものを物流センターに引き上げる。(返品)etc

※ライフサイクルの短いファッション商品ではトータル消化率を引上げるために、上記のような再編集の意思決定を素早くおこなう必要があります。
在庫
・総在庫=実在庫+発注残
・実在庫=店舗在庫+積送在庫+物流センター在庫
※意思決定の指標となる在庫データは実在庫だけでなく、今後入荷予定(仕掛)も含めた総在庫で把握することが重要です。
シーズン・
サブシーズン
アパレル業界では、一般に春夏(SS)・秋冬(AW)の年間2回のサイクルで運用(服の企画、生産、販売)されていますが、従来のSS・AWという考え方では予測精度が曖昧であり、売れるときに商品が無い(機会ロス)、売れない物が残る(在庫ロス)が発生する要因の一つとなります。そこで更に細分化して梅春、春、初夏、夏 等のサブシーズンに分類し、売上ピークに合わせた打ち出しや、検証のスピードを上げていくことも必要です。
死に筋商品
店頭に陳列されても売れ行きのよくない商品は一般に死に筋商品と呼ばれています。※店頭フェイスを常に活性化するために、死に筋商品の見極めと、早期段階での再編集をMD週別に意思決定をすることが大切です。
実棚数
棚卸において、実際にあると確認された在庫数を指します。
積送在庫
具体的には配送中の商品に加え、物流センターまたは店舗で出荷処理をおこなっているものの、まだ商品を受け取る側の店舗または物流センターで入荷処理をおこなっていない商品を指します。
※商品の再編集や追加発注(生産)時に店舗在庫を把握する場合、店舗の実在庫だけでなく、積送在庫も考慮する必要があります。
セット率
・顧客セット率:購入客一人当りの売り上げ数量のことを指し、以下の式で計算します。
総売上数量÷購入客数=○○着/人
・SKUセット率:あるSKUが同時にいくつのSKUと一緒に(同一レシート)で売れたかを指します。

※顧客セット率は主に顧客一人当たりの効率を見る上での指標となり、SKUセット率はある商品を追加発注(生産)する際にセットで追加発注するべき商品群の把握、または次期企画内容の検討に活用されます。
棚卸
商品の動き(販売・出入庫・在庫)を把握し、帳簿上の在庫と照会して、保有している現品の在庫を確実に把握することを指します。
配分
受注に頼らず、小売の状況を把握した上で、最大利益がとれるように仕入れた商品を、いつ・どこに・何を・何枚投入するかを振り分け、割り当てることを指します。
※一般に負担が大きい業務と言われており、少しでも省力化できるよう求められています。
引当
配分された在庫に対し、どの店舗にも割り当てられない出荷可能な在庫(=指図があり次第すぐにでも出荷できるピッキング可能在庫)を特定の店舗へと割り当てることを指します。配分をかけてもピッキング可能な在庫数がなく、引当たっていない状態を「未引当」と称します。
プロパーとバーゲン
(マークダウン)
プロパーとは商品を定価で売り上げた数量・金額のことを指します。また、バーゲンは商品をバーゲン価格で売り上げた数量・金額のことであり、売上管理の指標としてそれぞれP(プロパー)、B(バーゲン)に区別して利益コントロールを実施します。
※ロス削減という視点で見た際、如何にプロパーでの消化率(プロパー消化率)を向上させるかが重要な指標となります。そのためには業務サイクルの短縮、つまり店頭状況に応じた素早いアクション(例えばVMDの改善、店間移動 等)の意思決定が不可欠となります。
フェイス
店頭の棚・ラックに並べられた実際にお客様の目に触れる部分を指します。
※業務サイクルの短縮化により、店頭フェイスを常に新鮮に保つことが在庫ロスの削減につながる重要な要素と言えます。
プライスゾーン
価格帯のことで、企画段階から意味のある価格帯の設定が行われます。売上、利益管理指標、ならびに商品コントロールに活用されるのが一般的です。
VMD
Visual Merchandisingの略。商品陳列(ディスプレイ)のことを指します。小売においては顧客の視覚に訴え、買いやすい売場演出が求められます。これによって、商品在庫を管理するとともに「売場創り」と「商品の販売力」との連動を販売戦略として組み立てます。
※今日ではVMDは販売戦略の一つとしての重要性が益々高まっています。VMDも常に店頭情報を活用しながら修正を重ねていくことが重要と言えます。
VP
Visual Presentationの略。商品のもつ価値を最大限に表現すると同時に、店のコンセプトや店のブランドイメージを具体的に表現することができます。
VMI
Vender Managed Inventoryの略。小売業に対して商品を販売・納入する業者側で、小売の売上げ状態を確認しながら、適切な納入量をコントロールすることを指します。
ロス
ファッションビジネスに内在する商品在庫ロス・販売機会ロス・死に筋ロス・顧客喪失ロス・素材在庫ロス等を指します。
※これまでファッション業界では曖昧な取引慣行や見込生産により大量のロスが発生して いました。これらのロスを店頭起点の発想により削減し、利益の上がる仕組みを構築す ることがSPA化の狙いと言えます。その為には業務サイクルの短縮化を推進し、常に店頭情報に着目しながら素早い意思決定をおこなうことが有効です。
ビジネスデザイン
情報を実際の日常業務に反映させ「利益の上がる仕組みづくり」を推進してゆくことを指します。「業務改革におけるニーズ」を「情報活用」という視点で見直しながら、「業務の中身を見直す場合」と「情報システムを見直す場合」の切り分けをおこない、業務の仕組みを再構築していくことがそれに当たります。
※弊社はこのビジネスデザインが最も重要と考えております。具体的には、実務担当者のご意見・ご要望などのヒアリングを実施し、より本質的な問題としての具体的施策としてまとめ上げます。そして、そこから何をやるべきか、業務のあるべき姿・方向性を見出し、新しい業務のやり方・目標値を設定して、改革に向けての仮説を立案します。 これらの検証・修正を繰り返すことによって、業務精度を上げることができます。
システムデザイン
構築された業務のあるべき姿をより効率的おこなうために、インフラとしてのシステムを構築することを指します。しかしながら、情報システムを導入しただけでは意味がありません。そこに情報活用という意志を注ぎ込んで初めて情報が意味を持ちます。情報システムによって吸い上げられた情報をブランドにとって、意味のある形にすることをシステムデザインといいます。
フィールド
カウンセリング
弊社でのブランドサポート活動・FC(フィールドカウンセリング)活動を指します。情報システムを導入するだけでなく、最終的な「あるべき姿(目標)」を達成するために、情報活用のノウハウを業務にコミットしていただきながら、仮説立案・検証の活動をブラッシュアップすることが重要と言えます。
サプライチェーン
マネジメント
(SCM)
部品や資材から商品を生産し、卸や小売といった流通を経由して顧客に届けるまでのモノの流れを「サプライチェーン」を指します。サプライチェーンマネジメントとは一連のモノの流れを正確に管理し、生産・在庫・購買・販売・物流等のチェーンで発生する各情報をリアルタイムで共有し、チェーン全体での経営効率を最適化してゆく経営手法です。

※サプライチェーンマネジメントでは、各工程のコントロールのために商品ごとの需要予測の精度が重要になってきますが、ファッション業界のような流行に左右され易く、ライフサイクルの短い商品では予測が非常に困難となります。このように予測が難しいファッション業界では店頭情報を起点に販売開始に出来る限り引きつけた企画をおこなうことにより予測精度を上げてゆく手法(=SPA業態の仮説検証型業務サイクル)が効果的と言えます。
デマンドチェーン
マネジメント
生産~店頭だけではなく顧客をも巻き込んだ形(顧客起点)での仕組みづくりを指します。具体的には顧客の定量情報(例えば年齢、性別、来店履歴 等)だけでなく、顧客の欲求(デマンド)も各階層で共有し、迅速かつ無駄の無い意思決定を図ることです。
需要予測
需要予測とは文字どおり商品の売上予測をすることですが、ファッション商品のように商品ライフサイクルが短く、当たり外れが大きい商品では、如何に需要予測を業務プロセスに組み入れるかが重要になる(=計画精度の向上)と言えます。需要予測を取り入れることで在庫ロスや機会ロスを軽減し、利益率を向上させることが可能となります。
アキュレート
レスポンス
直訳は「正確な応答」。過大な生産に伴う在庫ロスと過小な生産による販売機会ロスを減らすため、需要予測の精度を高めるとともに、予測精度別生産計画を組み立て、実行する仕組みを指します。

※国内でも、先駆け的存在のSPA企業で導入されて成果が上がり、注目を集めています。まず、需要を的確に予測できる品目とできない品目を区別し、予測しやすい品目は前倒しで生産し、販売時期に近い時点の生産能力を予測困難な品目のために温存するようにするのが原則です。これに合わせて、迅速で柔軟な原材料の供給プロセス・製造・配送計画などを組み立てることができます。
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